3月の東北はまだ冬だ。山間部には雪が残り、温泉地の街並みは静かに湯けむりを上げている。観光シーズン前のこの時期は、混雑を避けてゆっくりと湯に浸かれる絶好のタイミングでもある。今回は、3日間で東北の名湯を巡るモデルコースを提案したい。
1日目:秋田・乳頭温泉郷
東京駅を朝7時に出発。こまちで盛岡へ、そこからバスで田沢湖方面へ向かう。乳頭温泉郷には昼過ぎに到着。まず「鶴の湯」へ。乳白色の硫黄泉と茅葺き屋根の趣ある建物が出迎えてくれる。日帰り入浴は600円。夜は田沢湖畔のゲストハウスに宿泊。
2日目:山形・蔵王温泉
朝、角館を散策してから新幹線で山形へ移動。蔵王温泉行きのバスで40分。「川原湯共同浴場」で強酸性の湯を体験した後、「上湯共同浴場」へ。300円という昭和の価格が嬉しい。蔵王の湯は乳白色が美しく、pH1.2という強烈な酸性は日本屈指だ。
蔵王の湯は「体が浮く」感覚があると地元の人は言う。それほど濃い泉質だ。
3日目:山形・白布温泉
米沢に移動し、バスで白布温泉へ。「東屋」の日帰り入浴500円。かやぶき屋根の風情ある建物の中で、硫黄泉にゆっくり浸かる。帰りは米沢からつばさで東京へ。夕方には自宅に戻れるコースだ。
早春の東北を旅するために
3月上旬の東北は積雪があり、防寒着と滑り止めの靴は必須。一方でスキー客が減り始める時期でもあり、宿や温泉施設が空いていることが多い。混浴が苦手な方向けに、時間帯を分けている施設を事前に確認しておこう。